
「なんで水道水を沸騰させるべきなのか」「どのくらい沸騰させたらいいのか」など、水道水を沸騰させることについて気になっていませんか?
世の中には “水道水を沸騰させてはいけない” という声もありますが、実際は逆で塩素を除去して安全に使うために水道水を沸騰させるべきと私は考えています。
ただし、水道水を沸騰させる際の留意点をおさえて、正しい方法で行うことが大切です。
本ページでは、水道水を沸騰させて使うべき理由や具体的な手順に加えて、簡単に塩素を除去するための7つの方法をご説明します。
全て読めば、水道水を沸騰させるべき理由から簡単に塩素を抜く方法まで、水道水を安全に使うための全ポイントを理解できるでしょう。
1. 水道水を沸騰させて使うべき唯一の理由
水道水をそのまま使っている人は約4割という調査結果もありますが、水道水に含まれる「塩素」や、いわゆる「カルキ抜き」の方法が気になる人も多いのではないでしょうか?
すでに広く知られていることですが、沸騰させて使うべき理由は「水道水に含まれる塩素を除去できるから」です。
ただし、最近徐々に知られるようになってきましたが、水道水を沸騰させた直後は「トリハロメタン」という発ガン性物質が約3倍に増加するため留意が必要です。
だから、次の章ではこのトリハロメタンを抑えて安全に使うための方法をご紹介します。
2. 水道水を沸騰させて安全に使うための3つのステップ
水道水を沸騰させると、塩素の除去と同時に殺菌もできますが、「トリハロメタン」という発がん物質だけは以下のように沸騰後に約3倍に増えてしまいます。
引用:大阪市水道局
トリハロメタンを除去するには「10〜15分間沸騰」させておく必要があります。
もし沸騰してすぐに火を止めてしまうと、わざわざトリハロメタンを増やした水を飲むことになってしまいます。
なので、以下の正しいステップで水道水を沸騰させて安全に使いましょう。
2-1. やかんや鍋を使うこと
トリハロメタンを除去するには沸騰した状態を10〜15分程度続ける必要があるため、やかんや鍋を使いましょう。
電気ケトルや電気ポットは沸騰した状態を続けられないため、「水道水を安全に使う」という点ではおすすめしません。
2-2. ふたをしないこと
トリハロメタンや塩素は気化して抜けていくため、ふたをしないことが重要です。
2-3. 10〜15分程度沸騰させること
トリハロメタンを除去するには10〜15分沸騰させましょう。
もし、10分以上待つのが面倒で、仮に沸騰後5分で止めてしまうとちょうど「トリハロメタンが最も多いタイミング」なので途中で止めるのはおすすめしません。
2-4. 2章のまとめ
正直、水道水を10分以上沸騰させて使うのは手間に感じた人も多いと思います。
例えば「電気ケトル」や「電気ポット」はお湯を沸かすのに便利ですが、沸騰した状態を続けられないためおすすめできません。
上記のような不便さを踏まえて、安全な飲料水を飲む方法を色々比べた結果、簡単で便利な方法として私はウォーターサーバーが最もおすすめと思っています。
なぜなら、ウォーターサーバーの水は安全なので沸騰させる必要がなく、いつでも熱いお湯も冷たい水もすぐに使うことができるためです。
ウォーターサーバーは同じような方法の「ペットボトル」と比較する方が多いですが圧倒的にペットボトルより便利です。詳しくは、「徹底比較でわかるペットボトルとウォーターサーバーの違いとおすすめ」で比較しているのでぜひ参考にしてみてください。
補足:沸騰後にやかんや鍋に白い粉が残る場合
まれにやかんや鍋の底に白い粉が残るケースがあります。これは水分中に含まれるミネラル成分が固形化したもので、危険なものではありません。
引用:Yahoo知恵袋
ミネラル成分の多い水道水はなりやすい傾向があり、普通に洗っただけでは落ちにくいのが難点です。
しかし、最も手軽な方法として、「お酢」や「クエン酸」を少し加えて沸騰させた後で洗うと、かなり落ちやすくなるのでおすすめです。
3. 簡単に塩素を除去するための7つの方法
水道水に含まれる塩素は沸騰以外の方法でも取り除くことができます。
ここでは塩素を除去するための7つの方法を、手間・時間・コストを踏まえた「おすすめ度」とあわせて以下のようにまとめました。
おすすめ度 | 手間 | 時間 | コスト | |
3-1. レモン汁 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
3-2. 汲み置き | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
3-3. よく振る | ◯ | ◯ | △ | ◎ |
3-4. 中和剤(ペット用) | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ |
3-5. 浄水器 | ◯ | ◯ | ◎ | △ |
3-6. 緑茶 | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
3-7. 炭 | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
それでは水道水に含まれる塩素を除去する方法をご紹介します。
3-1. レモン汁を入れる
レモン汁に含まれるビタミンCが塩素を除去するため安全で、カルキ臭もなく飲みやすくなります。
3-2. 汲み置きする
広く知られた方法ですが、晴れた日に半日〜1日程度、日光に当てると塩素が抜けます。
ペットや水槽用など、大量の水を使う際に向いています。
3-3. よく振る
塩素は空気に触れると分解されやすいため、ペットボトルに水道水を半分くらい入れて振るのも効果的です。
塩素の除去を徹底したい人は、念のためよく振った後のペットボトルを冷蔵庫で1晩〜1日保存してから使うのをおすすめします
3-4. 中和剤 (ペット用)
中和剤は水槽用の水をつくるための商品で、数百円で買えてすぐに塩素が除去できるのが特長です。
液体と錠剤がありますが、どちらを選んでも効果には差はないので好みで選びましょう。
例えば、以下ならアマゾンで300円程度で買うことができます。
ペット用に定期的に水換えが必要な人に特におすすめです。
3-5. 浄水器
基本的にどの浄水器でも塩素の除去にとても効果的です。
種類が多いのでどれを選ぶか迷う人も多いですが、3〜5千円程度の初期費用と、数ヶ月に1回のカートリッジ交換なので費用を抑えて使えます。
3-6. 緑茶
緑茶に含まれるカテキンには、塩素を除去する働きがあるため効果的です。
茶葉の出がらしで十分なので、1Lの水道水に対して緑茶を数滴使えば塩素を除くことができます。
3-7. 炭
炭は様々な物質を吸着する性質があるため、塩素などの除去にも効果があります。
引用:nagomi
店頭やネットでの購入が必要なので、やや手間ですが数ヶ月使えるため、コスパがいいのが特長です。
4. まとめ
ここまで水道水を沸騰させてより安全に使う方法をご説明してきましたが、いかがでしたか?
安全に使うには沸騰させ続けることが重要ですが、その他の方法でも塩素を除くことはできるため、用途や好みに応じて使い分けることをおすすめします。
最後にまとめると以下の通りです。
- 水道水を沸騰させる時は、ふたをしないで、10〜15分沸騰させること
- 塩素を除くには、沸騰以外の方法も検討してみるのがおすすめ
また、「水道水を沸騰して飲むのは面倒」と感じた方も多いと思います。安全に簡単に水を飲む方法はいくつかありますが、私がおすすめしたいのは「ウォーターサーバー」です。
「ウォーターサーバー」には格安で使えるものから、高機能なものまで幅広くあります。「実際に使ってわかった元販売員おすすめのウォーターサーバー」で比較してみたので、ウォーターサーバーに興味があればみてみましょう。
以上を参考にあなたが水道水の安全な飲み方がわかることを心から願っています。